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From:通販プロデューサーの西村公児
自宅の仕事部屋にて
発見型ECのカウシェがスタートアップワールドカップ2026東京予選で優勝。
累計700万DLを支えるゲーミフィケーションとつながりの設計を分解し、
発見型ECの考え方を小さな通販の集客とファン化に落とし込む手順を、
ファネル設計士の視点で具体的に解説します。
広告費を上げても、新規が増えない。
そんな相談が、ここ数か月で目に見えて増えました。
今日は「発見型EC」という切り口から、集客の入り口を作り直す話をします。
題材は、先日世界的な舞台で評価された、お買い物アプリのカウシェです。
カウシェがスタートアップW杯東京予選で優勝
最初に、ニュースの事実関係を押さえます。
お買い物アプリ「カウシェ」を運営するカウシェは7月17日、ビジネスピッチコンテスト「スタートアップワールドカップ2026」東京予選で優勝し、世界決勝大会への出場権を獲得した。
「スタートアップワールドカップ」は、米シリコンバレーのベンチャーキャピタル、ペガサス・テック・ベンチャーズが主催するピッチコンテスト。世界130以上の国・地域で予選が実施され、各地域の代表企業が優勝賞金100万米ドル(約1億5000万円)をかけて競う。
出典:ネットショップ担当者フォーラム「スタートアップのW杯東京予選でカウシェが優勝、その要因は?」/ https://netshop.impress.co.jp/n/2026/07/23/16444
世界130以上の国・地域で予選が行われる、大規模なコンテストです。
東京予選には約250社が応募し、ファイナリストは10社でした。
その頂点に立ったのが、2020年創業のカウシェです。
通販の実務家として注目すべきは、優勝の理由のほうです。
発見型ECの設計|検索の外側で人を集める
カウシェの特長は、記事内でこう説明されています。
最大の特長は、欲しい商品を検索して購入する従来型ECとは異なる「発見型EC」の買い物体験。タイムラインを眺めながら思いがけない商品と出会える設計に加え、SNS型のレビュー投稿機能を通じてユーザー同士が商品を評価・共有できる仕組みを採用している。
出典:ネットショップ担当者フォーラム「スタートアップのW杯東京予選でカウシェが優勝、その要因は?」/ https://netshop.impress.co.jp/n/2026/07/23/16444
ここに、集めて売る設計の本質が詰まっています。
検索型の集客は、顕在ニーズの奪い合いです。
入札単価は競合の数だけ上がり、資本の大きい会社が有利になります。
発見型ECは、その競争の外側で「まだ欲しくない人」を集めます。
タイムラインという「眺める場」が、そのまま集客装置になっているのです。
さらにカウシェは、買わない日にも開きたくなる仕掛けを重ねました。
2023年10月には、発見型ECと連動する農園ゲーム「カウシェファーム」を投入。アプリ内で育てたデジタル作物を収穫すると実際の商品が届く仕組みで、ECとゲーミフィケーションを融合した独自の購買体験を提供している。
出典:ネットショップ担当者フォーラム「スタートアップのW杯東京予選でカウシェが優勝、その要因は?」/ https://netshop.impress.co.jp/n/2026/07/23/16444
作物を育てる習慣が、来訪の習慣になります。
来訪の習慣が、商品との出会いの回数になります。
この積み重ねの結果が、次の数字です。
物価上昇を背景に、「お得さ」と「楽しさ」を両立する買い物体験への需要が高まるなか、アプリの累計ダウンロード数は2026年7月に700万件を突破した。
出典:ネットショップ担当者フォーラム「スタートアップのW杯東京予選でカウシェが優勝、その要因は?」/ https://netshop.impress.co.jp/n/2026/07/23/16444
なお、優勝理由についてカウシェは、「楽しさ」「発見」「つながり」を
買い物に取り戻す独自のEC体験と成長性が評価されたと発表しています。
小さな通販への翻訳|発見型ECを3ステップで取り入れる
ここからが本題です。
アプリを持たない小さな通販でも、発見型ECの設計思想は導入できます。
手順は3ステップです。
ステップ1は、来訪理由の棚卸しです。
お客様が御社の接点に触れる理由を、すべて書き出してください。
「買うため」しかなければ、接点は購入の瞬間だけに痩せています。
ステップ2は、「買わない日の接点」の新設です。
LINEやメルマガで、売り込みを含まない配信を週1本設けます。
商品の裏側、産地の風景、スタッフの偏愛紹介などが候補です。
ステップ3は、共有の場づくりです。
お客様のレビューや使い方投稿を、こちらから紹介する場を作ります。
紹介されたお客様は、次の共有者になってくれます。
AISASのShare(共有)が次のAttention(注意)を生む、巻き込み型の循環です。
この循環が回り始めると、広告に頼らない見込み客の入り口が育ちます。
私が支援先にお伝えしているのは、「接点の数は、資産の数」だということです。
売る瞬間だけの関係は、価格で簡単に切れます。
眺めて楽しい関係は、多少の価格差では切れません。
まとめ|発見は設計できる
カウシェの優勝は、偶然の出会いを設計に変えた成果だと私は見ています。
思いがけない出会いは、実は緻密に用意された棚の上で起きています。
御社にも、その棚は作れます。
まずは今週、売らない配信を1本だけ企画してみてください。
その1本が、検索の外側で人を集める最初の棚になります。
関連記事として、ファン化の設計やLTVを伸ばす
顧客接点の作り方も過去記事で解説しています。
あわせてお読みいただくと、発見から購入後までの設計がつながります。
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