解約ボタンをなくした定期便。返事があった時だけ届く設計

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From:通販プロデューサーの西村公児
自宅の仕事部屋にて

その定期便は、どうやってやめますか。
まず、先週発表された1本のリリースをご覧ください。

発表したのは、福岡の設立2年目の会社です。
そして、その内容は買い方そのものの設計でした。

実は、解約という言葉が出てきません。
なぜなら、やめる手続きごと無くしたからです。

つまり、続けさせる仕組みではありません。
むしろ、毎回選び直していただく仕組みです。

本稿では、定期便をお伺い型に変える5手順を扱います。
なお、数字はすべて一次資料で照合しています。

定期便から、解約ボタンが消えました

まず、発表の中身から入ります。
実際、日付も商品もすでに決まっています。

そろそろsolne」を2026年11月11日より提供開始
出典:株式会社chotto プレスリリース(2026年9月8日9時00分発表)

ブランド名は solne(ソルネ)です。
洗顔料と化粧水、2つだけの構成になります。

ところが、変わっているのは買い方でした。
ここが、今回いちばんの要点です。

商品がなくなる頃に、LINE(またはメール)で「そろそろ、いかがですか?」とお伺いを1通お送りし、お返事をいただいた時だけ、はじめて受注と請求が発生する
出典:同リリース

つまり、届ける前にうかがっています。
しかも、話はここで終わりませんでした。

お返事がないときは、請求も発送も起こりません。おやめになるためのお手続きもありません
出典:同リリース

したがって、解約ボタンがありません。
正確には、要らなくなったということです。

なぜなら、黙っていると続く設計だから手続きが要るのです。
そして、黙って止まるなら概念ごと不要になります。

つまり、定期便から解約という言葉が消えました。
ここが、今日いちばんお伝えしたい変化です。

手順1 やめ方を、実際にたどって数える

まず、自社の解約導線を自分でたどります。
そのうえで、回数と日数を紙に書き出します。

なぜなら、定期便の重さは文面ではないからです。
実際、重いのは導線そのものになります。

ところが、ここを測っている会社はまれです。
その結果、重さに気づかないまま年を越します。

しかも、やめにくかった記憶は長く残ります。
つまり、商品の記憶より後まで残ってしまいます。

ですから、最初の一歩は測ることです。
それだけで、次にやることが決まります。

なお、電話でしか解約できない場合は要注意です。
その一点だけで、次の購入は遠ざかります。

手順2 発送の前に、お伺いを1通置く

次に、発送の前にお伺いを1通置きます。
文面は、短くてかまいません。

実際、「そろそろ、いかがですか」で足ります。
そして、それ以上は足さないでください。

ところが、ここで販促を入れたくなります。
しかし、入れた瞬間にお伺いが広告に変わります。

つまり、増量もキャンペーンも入れません。
なぜなら、目的が注文ではないからです。

むしろ、目的は意思をいただくことです。
だからこそ、返事そのものに価値があります。

なお、送る時期は前回の出荷日から計算します。
そこに、想定使用日数を足すだけで足ります。

手順3 返事がないときは、請求しない

さらに、いちばん怖い手順に入ります。
返事がないときは、請求しないことです。

実は、放っておけば立ったはずの売上です。
だからこそ、外すのに勇気が要ります。

ただし、その売上は借りているだけです。
いつか、一度にまとめて返すことになります。

なぜなら、知らないうちに引き落とされていたからです。
そして、その一言は商品の評価まで壊します。

実際、定期便を止める理由は不満ではありません。
むしろ、管理されている感覚への不満です。

したがって、静かに止まる設計にします。
すると、やめた方も戻ってこられます。

手順4 定期便の値引きは、そのまま残す

次に、値引きをどうするかを決めます。
ここで、縛りと値引きを切り離します。

一回のみ購入は7,700円(税込・送料無料)。「そろそろsolne」利用時は6,930円(税込・送料無料・10%オフ)
出典:同リリース

つまり、差額は770円になります。
しかも、縛らないまま10%オフが残ります。

ところが、多くの店は2つを束ねています。
すなわち、安くするから続けてという取引です。

だからこそ、やめるときに代償が要ります。
その代償が、あの解約手続きでした。

なお、値引きは縛りの対価ではありません。
実際、在庫と配送が読める分のお返しです。

ですから、自社の定期割引を見直してください。
それが鎖になっていないか、言葉で確かめます。

手順5 売る前から、つくる過程を出す

最後に、売る前の過程そのものを出します。
この会社も、そこまで踏み込んでいます。

YouTube番組『100日ストーリー』とポッドキャスト『話の途中』で、企画から意思決定までの過程を公開中
出典:同リリース

つまり、発売前から出しています。
そして、その発売は11月11日です。

これは、ミニマム通販と同じ順番です。
すなわち、確かめながらつくる順番になります。

しかも、確かめる過程が集客の材料になります。
なぜなら、途中には参加できるからです。

ところが、完成品には参加できません。
だから、先に出すほど人が集まります。

実際、参加した方は発売日を待ってくださいます。
つまり、発売前から関係が始まっています。

数字で見る、この定期便の設計

まず、提供と商品の数字です。
2026年11月11日提供開始、2商品のセット。

次に、価格の数字です。
一回のみ7,700円、お伺い型6,930円、差770円。

さらに、手続きの数字です。
解約手続きは0回、返事がなければ請求も発送も0。

なお、発表は2026年9月8日9時00分でした。
そして、10%オフという表記も同リリースです。

ちなみに、会社は2025年2月14日の設立です。
また、所在地は福岡市博多区になります。

もっとも、出典は1本にまとまっています。
つまり、二次のまとめ記事は使っていません。

集めて売る直線から、うかがって通う同心円へ

ここまでの5手順は、1つの順番に集約されます。
すなわち、売る前にうかがうということです。

黙って届ける定期便。これが直線ファネルです。
うかがって届ける。これが同心円ファネルです。

ところが、継続率だけを見ると前者が勝ちます。
その結果、意思のない10回を成果と呼びます。

つまり、見るべきは選び直された回数です。
なぜなら、選んだ方だけが人に話すからです。

なお、入口の設計は別稿でも整理しました。
あわせて、パーソナライズの設計もご覧ください。

まとめ|定期便の次にくる100日

最後に、明日やることを3つに絞ります。
まず、解約導線を実際にたどって数えます。

次に、発送の前にお伺いを1通置きます。
そして、返事がないときは請求しません。

つまり、定期便は続けさせる仕組みではありません。
むしろ、毎回選ばれ直すための仕組みです。

1人の熱中が、100人の推し活を生む。
今日は、自社の解約導線をたどってみてください。

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